WORKS
007.
回遊する家
House of Migration
Design : Kouichi Kimura
Photograph : Kei Nakajima
敷地は、市街化調整区域に指定された田園に面し、四方を遮るものがほとんどない恵まれた自然環境にある。

外観デザインは、田園風景に新たな風景を生み出すべくモニュメンタルな形態をとった。
建物は、南北方向に方向性を持った4つのヴォリュームで構成され、塀やテラスと一体となり境界と立面を明確にする。
一方内部は壁に囲まれた半地下の吹き抜けの居間の周りに通路を巡らせ、各部屋へと繋げる求心的な平面構成となっている。 建築空間の中に取り込まれた庭は、無防備な状況に対してプライバシーを守ると同時に光と風を室内に導びき、それぞれの部屋は庭やテラス越しに生活空間を外部に開放していく。
回遊性を生かした通路空間はこの家の特徴である。住み手は、この通路を日常利用することで、光と影、空間のシークエンスを日々体験することになる。